外国人建設労働者、多い地域はセランゴールとKL=調査

【クチン】 建設産業開発局(CIDB)の研修機関であるマレーシア建設アカデミー(ABM)の調査によると、国内で最も多くの外国人建設労働者を雇用している州・地域はセランゴール州とクアラルンプールで、ピーク時には両地域の建設労働者の85ー90%が外国人だった。
CIDB最高責任者兼ABM会長のアハマド・アスリ氏は、調査は新型コロナウイルス「Covid-19」の感染拡大時に実施されたものだと説明。サラワク州では外国人労働者の割合は30ー40%だったことから、外国人労働者不足の影響を受けず、多くの建設プロジェクトを実行することができたと述べた。クランタン州やトレンガヌ州では、外国人労働者は約50%を占めていたという。
アハマド会長はまた、国内建設業界は生産性や安全性、品質の低さ、未熟練外国人労働者への依存などに常に困難に直面しており、建設業は3D(危険、汚い、きつい、日本の3Kに相当)労働とされ、国内労働者を惹きつけられていないと言明。建設業を魅力的にするために、CIDBは工業化建築システム(IBS)、建築情報モデリング、3D印刷などの技術利用により建設業界を変革してきたとした。レンガ積みなどの手作業は国内労働者はやりたがらないが、エアコン付きのクレーン車の導入や給与を上げるなどの取り組みにより、興味を持つ人も増えると主張。さらに自動化が進めば、外国人の非熟練労働者への依存度が下がる一方、地元の建設労働者の成長や専門性を高めることができると述べた。
(ザ・スター、10月10日、ボルネオ・ポスト、10月4日)