優秀な社員の60%は転職を検討、社員保持が企業の課題に

【クアラルンプール】 人材紹介の英ロバート・ウォルターズが公表した今年度の給与調査によると、マレーシア企業の60%はトップ人材の保持で困難に直面する可能性があるという。


 調査によれば、専門職者の60%は年内の転職を検討している。また48%は生活費上昇に対処するため賃金の増加を望んでいる。
 マレーシア業務責任者のアイレネ・タン氏によれば、インフレは今年も続く見通しで、専門職者はこれまで以上の賃金を期待すると思われる。転職した場合、前より15ー20%多い賃金が見込まれるという。


 昨年、企業の73%は学習、福祉充実、ハイブリッド業務方式など社員保持のための措置を講じた。


 企業は技術や専門知識などハードスキルだけでなく、ソフトスキル(対人的な交渉、意思疎通を行う能力、分析的思考など)も持つ人材の必要性を認めており、こうしたハイブリッドスキルが今後も強く求められるという。


 マクロ的には企業は業務の自動化、近代化を引き続き推進する。生産活動の再開で、製造業、エンジニアリングでは活発な雇用が期待できるという。
(エッジ、1月17日)