22年第4四半期の求人数は12%減少=JACリクルートメント

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ジェイエイシー(JAC)リクルートメントは1日、2022年第4四半期の「アジア各国のホワイトカラー人材紹介市場の動向」を発表。マレーシアの求人数は前年同期に比べ12%、前期比では39%それぞれ減少した。
JACマレーシアのダイレクター、シ・ピン・リム氏によると、企業の採用動向としては、昨年11月前半までの企業の採用増加に伴い、11月後半から欠員数が減少し、採用計画を2023年に先送りする企業が多く見られたため、前四半期に比べて求人数が減少。人材確保・維持のため、福利厚生や採用方法の見直しなどを、現地法人と本社の間で実施する企業も散見された。日系企業では、日系企業を対象としたマーケット拡大には限界があると考え、地場や外資系のマーケットに精通している営業人材を雇用しようとする動きも出ており、今後の課題となることが予想されているという。
一方で求職者の動向としては、入国規制が完全に撤廃されたことや就労ビザ手続きが全てオンラインで可能になったことなどを受け、日本人を含む各国の求職者数はコロナ前のレベルに回復している。コロナ禍によって、デジタル・トランスフォーメーション(DX)が進み、企業側は完全リモートワークを実現するためインフラに投資する他、メンタルヘルスの問題を防ぐため、ウェルネスやメンタルヘルス関連の福利厚生も充実させたり、職場で生産性を維持するため、従業員の学習・開発プログラムへの投資を惜しまない企業も増えている。 しかし、雇用主の期待と従業員のスキルの間には、まだ大きなギャップがあることから、このギャップを埋めるため、外国人人材を積極的に採用する雇用主が増えているという。