産業界が外国人労働者採用の凍結解除を要請、経済回復受け

【ペタリンジャヤ】 連邦政府が3月より実施している外国人労働者の受け入れ凍結について、今後の経済回復の見込みを受け、産業界は改めて凍結の解除を求めている。


 マレーシア製造業者連盟(FMM)のソー・ティエンライ会長は、厳しい事業環境にもかかわらず、受注残処理を含めて生産を維持している業界もあり、また、製造業は年末のピークシーズンを控えているため、生産ラインを維持する労働力が不足する可能性があるとコメント。海外からの新規投資も増加しているため、労働力需要が高まっているとした。その上で、採用凍結の無期限延長は企業の事業運営を危うくするため、政府は外国人労働者の採用申請を再開し、市場主導の労働力ニーズに対応すべきだと述べた。一律での凍結はビジネス環境をより厳しいものにし、経済全体に影響を与える可能性があるため、サイフディン・ナスシオン内務相と議論する機会を求めているとしている。


 マレーシア中小企業(SME)協会のディン・ホンシン会長も、8月から第4四半期にかけて市場は回復する見込みで、より多くの労働者が必要になると指摘。採用凍結を解除することで、未使用の採用枠を有する企業が他企業に枠を開放できるとし、以前に申請した外国人労働者を受け入れる必要がなくなった企業もある一方、申請し遅れたために人手不足に陥っている零細中小企業もあるとしている。
(ザ・スター、7月20日)