製造業、低賃金で人材流出の危機=副投資貿易産業相

 

【クアラルンプール】 リュー・チントン副投資貿易産業相は6日、「国内企業は安価な非熟練外国人労働者に過度に依存しているため、製造業の賃金中央値が低くなっている」とし、業界関係者に人材流出の危機を訴えた。


 リュー氏は、同日開催された「マレーシア全国電気・電子(E&E)フォーラム2023」の基調講演で、国内製造業の賃金中央値は2,250リンギで、全産業の中央値2,400リンギを下回っていると説明。低賃金の改善がE&E部門をさらに発展させるために必要だとし、現状では、地元の優秀な人材は高賃金の他国で働くか、別部門の高賃金低技能職に就くかのどちらかになっていると述べた。熟練技術者が生計を立てるために、食品配達などの単発・短時間のギグワークに転向している例も散見されるという。


 リュー氏は、科学、技術、工学、数学 (STEM)教育の改善やスキルのミスマッチを防ぐ仕組みの構築に加え、業界の賃金に対する考え方を転換し、シンガポールなどへの人材流出を防ぐ必要があると強調。地元のE&E業界関係者に対し、高賃金・高スキルの雇用の創出に向け、事業規模の拡大を呼びかけた。国内半導体部門は、2022年の国内総生産(GDP)の約25%、輸出総額の38.2%、世界市場シェアで8%を占め、米国の半導体貿易の23%に寄与しているとし、マレーシアが世界の半導体製造サプライチェーンの中心にあり続けるためには、事業規模の拡大が不可欠だとした。
(ザ・スター、11月7日)