コロナ感染急増により製造業で人手不足が発生

【クアラルンプール】 新型コロナウイルス「Covid-19」オミクロン株感染の急増を受けて、多数の従業員が従事する製造業では標準的運用手順(SOP)を強化するなどの対策を強化しているが、濃厚接触者の急増が現場の人手不足をもたらして生産性を損なっている。
 マレーシア製造業者連盟(FMM)のソー・ティエンライ会長は、各社が職場の安全性を強化して事業への影響を最小限に食い止める努力を続けているが、感染者や濃厚接触者の急増により工場では人手不足が発生していると指摘。無症状の濃厚接触者に対する隔離義務の撤廃するとの先のカイリー・ジャマルディン保健相の提案を支持すると述べた。
 マレーシア経営者連盟(MEF)のサイド・フセイン会長は、オミクロン株の高い感染率が職場や労働者を感染から守る上で大きな課題となっており、リモートワーク推進や出勤のローテーションシステム採用、商談のオンライン化などの変化を余儀なくされていると指摘。一部の企業はまた、人員不足を補填するためにパートタイマー雇用拡大に注目していると述べた。
 中小企業(SME)協会のヨー・センフ イ書記長は、事業の混乱は必ず起こるが新型コロナ禍が風土病の段階に移行するにあたって雇用主は様々な課題に対応することを学ぶ必要があると指摘。1カ所集中のリスクを避けるために拠点の複数化などを検討すべきだとした。
(ザ・サン、2月24日)