外国人雇用再開要望について内閣で検討へ=人的資源相

【クアラルンプール】 M.サラバナン人的資源相は、マレーシア国民が忌避する農業・農園・清掃などの労働に属するセクターを中心に外国人労働者の受け入れ再開の要望が強まっていることを受け、内閣で検討する考えを示した。
 サラバナン氏は「(外国人労働者受け入れ凍結は)もともと国民に雇用機会を与えるための計画だったが、国民はもはやこれらの仕事、特に3D(危険、辛い、汚い、日本でいう3K)労働をやりたがらない。国民から就業を忌避されていることがこれら業界が抱えている問題だ」と指摘。「我々は現在、外国人を受け入れるか業界を倒産に追い込むかという瀬戸際にある」と述べた。政府は先ごろ、年内は新規の外国人労働者の受け入れはしないと発表していた。
 一方、マレーシア労働組合会議(MTUC)のカマルル・バハリン書記長は、国民の雇用を優先すべきであり、外国人労働者受け入れ凍結を継続すべきと主張。農園や飲食業が人手不足に陥っていることは認めるが、それは単純作業を必要とするすべての産業に言えることで、特別扱いはすべきでないと指摘した。
 その上で外国人労働者を受け入れる場合には、斡旋業者に任せるのではなくあくまで政府間協議に基づく透明な方法で行うべきだと主張。数万人の外国人労働者の雇用を申請している業界もあるため、そうした業界と議論を交わして実情を知ることが重要だと述べた。
(ベルナマ通信、9月27日)