労働組合会議、最低賃金2,208リンギへの引き上げを要求

【クアラルンプール】 マレーシア労働組合会議(MTUC)は、今月29日に予定されている2022年度予算発表を前に、現在1,200リンギとなっている最低賃金を2,208リンギに引き上げる内容を予算案に盛り込むよう要求した。
 MTUCのA.シバナサン評議員は、世帯貧困ライン収入(PLI)が2,208リンギとなっているため、夫婦が共に最低賃金を貰っていれば2,400リンギとなってこの貧困ラインを上回ることになるとした上で、この賃金では都市部で世帯を支えるには不十分であることは周知の事実だと指摘。低所得のために財政問題に直面している多くの労働者がストレスに苦しんでいるとし、最低賃金をPLI水準まで引き上げ、階級間の賃金格差を是正すべきだと述べた。
 一方、マレーシア経営者連盟(MEF)のサイド・フセイン会長は、企業が新型コロナのダメージから立ち直っておらず、最低賃金を引き上げる準備ができていないと指摘。来年度予算案では経済を正常化し、雇用を増やし失業率を下げるといった他のイニシアチブを推進すべきだとした。
(ザ・バイブス、10月16日)