インドネシア労働者の派遣中止、ビザ&書類不備が原因

【ジャカルタ=マレーシアBIZナビ】 5月31日夜に第一陣が到着予定だったインドネシア人のアブラヤシ農園労働者の派遣が土壇場で中止になった問題で、インドネシア移民労働者保護庁(BP2MI)の責任者は、ビザの問題と書類不備が原因だったと明らかにした。
 BP2MIのベニー・ラムダニ氏によると、派遣予定の労働者が持っていたビザは就労ビザではなかった。また必要書類が法定要件を満たしていなかったため、必須となっている出発前のオリエンテーション(OPP)も行われていなかったという。
 出発できなかった148人のうち23人については、いまだ必要書類が揃っていないため125人のみがOPPを受講することになり、OPP受講後に速やかにマレーシアに渡航する見通しだという。
 第一陣として渡航を予定していたのはインドネシア西ヌサトゥンガラ州ロンボク出身者で、農園大手のサイム・ダービー・プランテーションズが差し向けたチャーター便で到着する予定だった。
 農園産業向け外国人労働者の受け入れについては、昨年9月、マレーシア政府が人手不足に悩む業界からの要望を受けて約3万2,000人の受け入れ再開を決定。インドネシア人労働者については今年1月にインドネシア側が1万人の派遣で同意し、マレーシアのM.サラバナン人的資源相とインドネシアのイダ・ファウジア労働相が覚書を取り交わしていた。