外国人労働者にセクター別IDカード導入、転職防止へ

 【タパ】 M.サラバナン人的資源相は12日、外国人労働者の別のセクターへの転職を防ぐため、新しく部門別のIDカードを導入する予定だと明らかにした。
 アブラヤシ価格の上昇に伴い農園部門の人材需要が増加し賃金も上昇したため、他部門の労働者が農園へ転職するケースが増加しているという。ファディラ・ユソフ上級相(公共事業相)も10日、建設部門から農園部門に転職する外国人労働者が多くなっているために建設部門で労働者不足が生じ、パン・ボルネオ高速道路(LPB)プロジェクトなどの遅延につながっていると苦言を呈していた。
 サラバナン大臣は、部門別IDカードシステムの導入により、従業員登録の悪用を防ぐと言明。農業部門の課税率が低いことを利用して別部門で働く予定の外国人労働者を農業部門を通じて受け入れるという、実情とは乖離した現象が生じているが、部門別IDカードシステムの導入によって、この問題に対処でき、出入国管理局や警察などの対応も容易になると述べた。
 サラバナン大臣はまた、外国人労働者の入国遅延問題は今月末までに解決されると確信しているとし、経営者に対していましばらく待つよう求めた。
(ザ・スター、6月13日、ベルナマ通信、6月12日)