人員削減した浚渫のイナイキアラ、再雇用を開始

【クアラルンプール =マレーシアBIZナビ】 浚渫などの建設工事を行うイナイ・キアラは、新型コロナウイルス「Covid-19」などの影響による財政悪化に伴い人員を500人以下まで削減したが、この度、再雇用を開始した。


 クザイム・モハマド最高経営責任者(CEO)によると、同社の従業員は以前、数千人で、約95%がマレーシア人だった。新型コロナの影響や工事の契約を受注することができなかったため、やむを得ず人員削減を実施した。同社の子会社であるインテグレーテッド・マリン・ワークスが、セランゴール州のクラン港など連邦政府下に置かれている複数の港湾における浚渫、埋め立て工事の長期契約を政府から受注したことから再雇用することを決定したという。


 クザイムCEOは、契約に関しては、アンソニー・ローク元運輸相との間にトラブルがあったと説明。ローク氏がイナイ・キアラ社が破産していないにも関わらず、イナイ・キアラ社が破産した企業であり、過去に港湾のメンテナンス工事の契約を交わしており、発注過程に透明性がないと議会で述べため、誤った情報が流れ、たくさんの人に苦痛をもたらしたと強調。何度もローク氏に面会を申し入れたが、断られたとし、今回契約に漕ぎつくために大きな犠牲を払ったとした。