新卒者の失業率、2021年は4.1%に下降=統計局

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 統計局は新卒者の就職内定状況に関する最新の統計を発表。2021年の新卒者は560万7,800人となり前年比で4.7%増加。新卒者の失業率は2020年から0.3%ポイント下降して4.1%となった。
失業者数は新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大後の経済回復の影響を受け、前年比2.5%減少し、19万7,400人となった。失業者の70%以上が積極的に就職活動を行い、45.1%が「3カ月以内」、30.1%が「3ー6カ月内」、14.8%が「6ー12カ月内」に就職先を見つけた。
一方で新卒者全体の81.4%となる456万9,100人が卒業前に就職先を決め、2020年の435万3,100人を5.6%上回った。64.8%が熟練職に就いたが、前年より4.0%ダウンした。半熟練職に就いたのは、32.9%となり、前年(28.9%)より比率が上昇した。非熟練職は2.3%だった。
モハマド・ウジル統計局長は、今年の見通しについて、4月のエンデミック(風土病)段階への移行により経済や労働市場の回復が進むと予想。また5月の最低賃金引き上げにより、企業が負担する人件費が増えるため、ビジネスモデルの見直し、新技術や自動化の導入を検討する傾向があるとして、高付加価値職への需要が増加し、新卒者の雇用機会につながる可能性があると述べた。