サイムダービー農園、27年までに外国人労働者をゼロに

【クアラルンプール】 パーム油大手のサイム・ダービー・プランテーション(SDP)は、2027年までに外国人労働者をゼロにし、従業員全員をマレーシア人にすることを目指している。
モハマド・ヘルミー代表は7日に開催された「第34回パーム・ラウリン系油脂価格展望会議・展示会(POC2023)」のパネルディスカッションで、農園の機械化、自動化、デジタル化を推進し、労働量を削減した上でマレーシア人を採用し、最低賃金を3,000リンギにすることを目標としていると述べた。農園での労働は3D(危険、汚い、きつい、日本の3Kに相当)とみなされているため、その認識を変えるべく、国内新興企業と協力し、ドローンやロボット、検知システムなどのテクノロジーを活用した試行錯誤を行っているとし、その結果が出るまでにあと2ー3年が必要だとした。最新技術を導入し労働量を軽減することで、若い世代の参入が見込まれ、また、手作業を削減することでより高い生産性が望めるとしている。
SDPは、新型コロナウイルス「Covid-19」感染拡大前には、パーム油農園は10ヘクタールあたり1人の労働者を必要としていたが、現在では15ヘクタールあたり1人で、将来的には17.5ヘクタールあたり1人まで人員を削減することを目標として掲げている。外国人労働者の割合もコロナ前の75%から60%まで下がっているという。
(ボルネオポスト、ベルナマ通信、3月7日)