イケアマレーシアが警備員派遣会社と断交、不当な手数料収受で

 

【クアラルンプール】 スウェーデン系家具メーカー、イケア・マレーシアは、ネパール人警備員に法外な斡旋手数料を要求していたことが同社のポリシーに反するとして、これまで契約関係のあった警備員派遣会社との関係を断絶した。


 英フィナンシャルタイムズによると、国際事業における労働問題について規制当局や投資家からの監視の目が厳しくなっている中、イケアが実施した内部調査により不正が判明した。フランチャイズ店舗を監督するインター・イケアと、マレーシアのほかシンガポール、タイ、フィリピン、メキシコでイケア・ストアを運営するイカノ・リテールが調査を主導した。


 調査の結果、多くのネパール人警備員が警備の仕事を得るために問題の派遣会社に1,000米ドル(4,400リンギ)を支払っていたことが発覚した。警備員が採用されるまでの間に、何人もの仲介業者が入っていたという。


 これを受けてイケア・マレーシアはマレーシア当局とネパール大使館に事件を報告した上で、問題の警備員派遣会社と関係を断ち、警備員を直接採用する派遣会社を新たに指名した。
(フィナンシャル・タイムズ、フリー・マレーシア・トゥデー、4月17日)