求人の4割が月給9000リンギ以上=JACリクルートメント

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ジェイエイシー(JAC)リクルートメントが発表したアジア9カ国10地域の中途採用時年収調査「ザ・サラリーアナリシス・イン・アジア2023」によると、マレーシアでは外資系企業やローカル企業からの求人のうち40%が月給9,000リンギ以上となった。


 JACによると、アメリカ、欧州、中国からの新規立ち上げ投資により、全体の新規求人は2021年に比べて26%増加。世界のビジネス動向に合わせて、インサイドセールスやデジタルマーケティングなどのITの求人が22%増加した。


 マレーシアでは、毎年平均的に5%程度の昇給が行われており、特に2015年の物品・サービス税導入以降の物価上昇に連動して、新卒採用を含めて全体的に給与額が底上げされている。実際は査定で個人毎の昇給率を決定するため、個人別には昇給率は0ー15%までばらつきがあるという。


 日本語スピーカーは、日本の大学を卒業するマレーシア人が年々減少し母数が減ってきている一方、日系企業などからの高いニーズに加え、外資系SSC(シェアードサービスセンター)/業務委託(BPO)業界の新規プロジェクト開始、プロジェクト拡大等によって、採用需要が引き続き高い状態にある。日本人や日本語スピーカーに加え、北京語、タイ語、韓国語等の多言語人材は、各社が新規プロジェクト獲得に合わせて、短期間での10人から数十人単位で採用することも近年増えてきており、これら多言語人材は高給で引き抜かれるケースも多いという。