給与の伸び率、今年は5%で横ばいの見通し=ランスタッド

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 総合人材サービスを提供するランスタッドが発表したアジア太平洋地域(APAC)の賃金インフレーションや雇用への影響について国別で分析を行った動向レポート「ランスタッド・インテリジェンス2023年度版」によると、マレーシアにおける給与の伸び率は今年5.0%となり、前年から横ばいとなることが予想されている。


 マレーシアの昨年のインフレ率は3.3%、賃金上昇率は6.7%となり、賃金の上昇がインフレ率を上回っていることが認められたことから、ランスタッドは労働市場も相対的に逼迫していることを示唆していると指摘した。


 業界別の平均月間給与は、医薬品およびバイオテクノロジー業界が最も高く、月間8,900リンギに達しており、次が銀行業界の7,200リンギ、情報技術(IT)の6,600リンギが続いた。それに対して、製造業界の平均月間給与は最も低く、4,500リンギにとどまった。


 マレーシアでは、全産業部門を通じて、男性従業員の平均給与が女性従業員より高い傾向にある。この男女格差はIT業界で最大であり、男性従業員は女性従業員より10%多い報酬を得ており、この格差は、医薬品およびバイオテクノロジーで約9%、製造業で7.7%となっているという。