第2四半期の求人数は18%減少=JACリクルートメント

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ジェイエイシー(JAC)リクルートメントは21日、2023年第2四半期の「アジア各国のホワイトカラー人材紹介市場の動向」を発表。マレーシアの求人数は前年同期に比べ18%、前期比では22%それぞれ減少した。
JACマレーシアのニック・テイラー社長によると、マレーシアの失業率は5月に3.5%まで低下し、2020年2月以来の低水準となった。失業者数は前年同月比で9.6%減少し、雇用者数は2.5%増加。これらの数値は労働市場の前向きな傾向を示しており、経済が雇用機会を創出できることを示唆している。製造業活動が10カ月連続で減少するなど、課題も残っているが、特定の分野では成長の機会が残されており、将来への希望をもたらしている。
一方で求職者の動向としては、不透明な経済情勢を受け、下半期はキャリアアップのために積極的に転職先を探す求職者もいれば、むしろ慎重になって転職をためらうといった様々なアプローチを求職者が取ると予想され、採用市場の競争は激しくなると考えられる。今年の傾向として、求職者は転職時に最大30%の大幅な給与アップを期待しているため、給与アップの提示が20%までに留まる企業は、優秀な候補者を見つけるのに苦労する可能性があり、採用予算が限られている雇用主は、この厳しい雇用市場で競争力を維持するために、福利厚生の充実やその他の待遇面を積極的に考えなければならないという。