国内雇用市場、年内は成長を継続する=アナリスト予想

【ペタリンジャヤ】 マレーシアの雇用市場について、アナリストらは緩やかなペースではあるものの年内は成長を続けると予想している。


 ケナンガ・リサーチは、世界的な景気減速が続いているにもかかわらず、国内労働市場はここ数カ月で回復力を示し、2023年8月の失業率は3.4%と安定していると指摘。政府の支援策や、観光客の増加および消費支出に牽引された、観光活動の緩やかな回復が要因だと分析し、年内は好調が継続すると予想した。2023年通年の平均失業率については3.5%、2024年には3.3%になるとの予想を維持。2023年の国内総生産(GDP)成長率については3.5ー4%となるとした。


 ホンリョン・インベストメント・バンク・リサーチも、最近発表された政府のマスタープランに基づく各種取り組みや2024年度予算案に含まれる新たな雇用関連施策が後押しすることで好調が続くが、世界的な不確実性を考慮すると、成長ペースは緩やかなものになると予想している。
 TAリサーチは、8月の失業者数の減少は特に若者の間で顕著で、15ー24歳では前月比0.6%減、15ー30歳では前月比1.2%減となったとし、若い求職者の雇用機会が強化されていると述べた。通年での平均失業率は3.4%になると予想している。 


 一方、メイバンク・インベストメント・バンク・リサーチは、人員削減の傾向も見られ、また2ー8月の失業率が3.4ー3.5%と低下率が「粘り強い低さ」を維持していることから、2023年通年の失業率予想を3.5%に据え置くとした。
(ザ・スター、10月12日)