国家経済フォーラム2024が開幕、賃金問題などを議論

【クアラルンプール】 マレーシア全国商工会議所(NCCIM)が主催する「国家経済フォーラム(NEF)2024」が9日、「戦略的イノベーションと地球規模の同盟」というテーマで開催された。今年で4回目の開催となる。
登壇した経済省のズニカ・モハメド副次官(政策担当)は、同省は雇用市場の改善に取り組んでいるとし、漸進的賃金モデル(PWM)の導入、デジタル技術や再生可能エネルギーなどの新分野の活性化を行っていると言明。マレーシア経済は高齢化や頭脳流出といった課題にも直面しているため、成功に向けて官民双方の協力が重要だと強調した。
一方、NCCIMの会頭であり、マレーシア製造業者連盟(FMM)の会長も務めるソー・ティエンライ氏は、政府の賃金改革案に対する懸念が経済界で高まっていると述べた。税負担に加え、最低賃金とPWMの両方を実施することは、経営者に重い負担を課すことになりかねないとし、PWMは低賃金問題への対処方法のひとつであり、原則として反対はしないものの、あらゆる産業でPWMを実施することは難しいとした。リンギ安で事業コストが増大する中、PWMに必要な費用をカバーするために、政府に対し中小企業(SME)を支援することを提案している。
経済学者のニアズ・アサドラ教授は、マレーシア経済が低賃金と低生産性のサイクルに陥っていると指摘。生活費の上昇に賃金が追いついておらず、雇用者は労働生産性の低さを理由に賃上げに消極的であることから、市場の力だけで現状に変化をもたらすことはできず、政治的介入が必要だとした。
(ザ・スター、5月10日、マレーシアン・リザーブ、5月9日)


