有給休暇に関するQ&A

マレーシアの日系企業の皆様より弊社に頂いたご質問の中から、特にご質問が多い【有給休暇】に関するものと、弊社の見解をご紹介致します。

有給休暇の買取が必要となるケース

自主退職、整理解雇、懲戒解雇の場合、どのケースで有給休暇の買取が必要となるか。

弊社見解

懲戒解雇を除く契約解除 (自主退職、整理解雇、普通解雇)で有給休暇の買取が必要となります。

退職者の有給休暇の買取について

近々、長年働いたスタッフが退社することとなり、積りに積もった有給が70日近く残っている。
当該人は1か月後には最終出社としたいと言っており、2カ月分の有給休暇の消化を考えても、30日近くの有給休暇が未だ残る。
会社の規則には有給休暇の買い取りについて規定がないが、マレーシア人のマネージャーは「マレーシアでは一般的には規定がなくとも、残りの有給休暇は買取らなければならない」と言っている。実際買取をしなければならないのか。

弊社見解

1955年雇用法には「連続12カ月間にわたる勤務の満了日から数えて12カ月以内に消化されなければならない。それまでに消化されなかった年次有給休暇は無効となる」とあります。
貴社の就業規則の見直しを行い、今後の有給休暇の管理方法の再考をお勧め致します。
※ 当該年に付与される有給休暇については、会社による買取が通例です。

1955年雇用法
第60条E 年次休暇
2. 年次有給休暇は、連続12カ月間にわたる勤務の満了日から数えて12カ月以内に消化されなければならない。それまでに消化されなかった年次有給休暇は無効となる。

Employment Act 1955
60E. Anual leave
(2) The employer shall grant and the employee shall take such leave not later than twelve months after the end of every twelve months continuous service and any employee who fails to take such leave at the end of such period shall thereupon cease to be entitled thereto:

有給休暇の買取日数の計算方法

勤続5年以上の退職者の残有給休暇日数が15日あるが、有給休暇の買取は15日全部必要か。(12月入社、翌6月退職)

弊社見解

12月入社・翌6月退職の為、6カ月(勤務月数)分の有給休暇の買取が必要(15日÷2=7.5日≒8日)です。
※ 実際は、残有給休暇15日をそのまま買取られている企業様が多いです。

1955年雇用法
60条E 年次休暇
連続12カ月間の勤務を満了する前に雇用契約が解除された場合は、その12カ月間の間に被雇用者が勤務した月数に応じた割合の年次有給休暇が支給される。なお、年次休暇の日数計算の際、半日未満は切り捨て、半日以上1日未満は1日とみなされる。

Employment Act 1955
60E. Annual leave
If he has not completed twelve months of continuous service with the same employer during the year in which his contract of service erminates, his entitlement to paid annual leave shall be in direct proportion to the number of completed months of service. 
Provided that any fraction of a day of annual leave so calculated which is less than one-half of a day shall be disregarded, and where the fraction of a day is one-half or more it shall be deemed to be one day.

1955年雇用法
第60条E 年次休暇
3A. 年次有給休暇をを消化する前に雇用者もしくは被雇用者いずれかから雇用契約が解除された場合には、雇用者はその消化されなかった年次有給休暇に相当する手当を通常の賃金に基づいて被雇用者に支給する。

Employment Act 1955
60E. Anual leave
(3A) If the contract of service has been terminated by either party before an employee has taken the paid annual leave to which he is entitled under this section, the employer shall pay the employee his ordinary rate of pay in respect of every day of such leave.

有給休暇の事前申請制度について

出勤管理の為に、有給休暇に事前の申請制度を設けているが、緊急との事で守らない者が多い。それらに対して、警告書を発行出来るのか。

弊社見解

緊急により事前申請が出来なかった理由提示を命令し、提出された理由を会社が受理出来ないと判断した場合、警告対象にする事が可能となります。
但し、警告書発行前に社内掲示板等にて有給休暇の事前申請制度を周知徹底させ、それでも守らない従業員には警告書を発行とする事が妥当かと思われます。(申請を2回怠った場合、1回目の警告書発行等)

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