電気電子産業の人材不足、半導体産業協会が懸念表明

【ジョージタウン】 マレーシア半導体産業協会(MSIA)は、電気・電子(E&E)セクターにおいて人材不足が起きており、対策を講じない場合は経済回復や売り上げを生み出すチャンスを失う可能性があるとして、懸念を表明した。
ウォン・シューハイ会長は、E&Eセクターでは経済活動が再開や企業による事業拡大が行われており、少なくとも1万4,000人分の労働力、エンジニア2,400人、サポートスタッフ1,600人、駐在員450人が必要な状態だと言明。しかし、採用活動が過去3カ月間で70%ほど低下しているとして、懸念を表明した。
ウォン氏は、人材育成や迅速な技術移転のために産業キャンパスを立ち上げることを提案。より多くのローカル人材を引きつけることができるとし、MSIA会員企業と共にパイロット事業として実施することができるとした。また外国人労働者の雇用についても、「第12次マレーシア計画(12MP、対象期間;2021ー2025年)」では、外国人労働者の雇用率を15%とすることを目標としているが、7.5%にとどまっていると指摘。出入国管理局や労働局が定めた規制の緩和を政府に求めた。
マレーシア生産性公社(MPC)のアブドル・ラティフ・アブ・セマン事務局長もE&E製品の需要が高まっており、ニーズに応えるためマレーシアの生産性を高める必要があるとの見解を表明。世界の半導体セクターは年率20%成長が見込まれており、統計でもマレーシアからのE&E製品の輸出高が増加していることが示されているとして、経済回復のためのイニシアチブを促進する必要があるとした。
(マレーシアン・リザーブ、11月12日)