スーパーマックス、労働者の最低賃金を1,400リンギに

【クアラルンプール=マレーシアBIZナビ】 ゴム手袋製造大手、スーパーマックス・コーポレーションは、外国人労働者を含む従業員雇用方針を見直し、グループ内の最低賃金を1,400リンギに引き上げると発表した。同社は強制労働を強いているとの理由で今年10月、米国税関国境警備局(CBP)より輸入禁止命令を受けており、早急な労働者の待遇改善が求められていた。
 スーパーマックスはブルサ・マレーシア(マレーシア証券取引所)に宛てた声明の中で、従業員雇用方針を見直し福利厚生を改善する一環として、外国人を含むグループ内の全てのカテゴリーの従業員を対象に、最低賃金をマレーシアで定められている1,200リンギを上回る1,400リンギに引き上げると述べた。直接雇用の従業員に対しては2021年12月付けで導入、グループ会社の支援のために現場で働く下請け業者に対しても2022年1月付けで導入するとしている。
 また外国人労働者の福利厚生とコミュニケーションを強化するために、従業員ハンドブックを改訂するととし、外国人労働者の代表者で構成される労働者委員会を設立するとしている。
 すでに労働者が十分なプライバシーを保ち、且つ快適に過ごせるよう宿舎の大幅な改装に着手しており、2019年10月から行っている外国人雇用における会社による費用全額負担制度についても、元従業員に対する返金作業が3月までに完了する見通しだとしている。