パーム油のFGV、12労組と労働協約を締結

【クアラルンプール】 パーム油生産最大手の政府系・FGVホールディングスは20日、労働組合との間で2022年-2024年の労働協約(CA)12件を締結したと発表した。
声明によると、CAの調印式が20日、クアラルンプールのロワイヤル・チュラン・ホテルで行なわれた。CAのうち11件を社内労働組合と締結、1件は社外労働組合である全国石油・化学工業労働組合との間で締結したという。
モハマド・ナズルル最高経営責任者(CEO)は、ここ数年、パーム油やその関連産業に様々な問題が発生している中で、組合と経営陣が協力してグループを守り、継続的な成功を目指してお互いに支え合うべきだと言明。前向きな姿勢を保ち、日々の職務を遂行するために最善を尽くすとともに、会社における自分の役割を認識した上でどうすればビジネスに最も貢献できるかを考えることで、組合は、会社存続の指針である環境・社会・企業統治(ESG)への取り組みに対する認識を高められると強調した。
FGVは2020年、農園で強制労働などの外国人労働者への虐待があった疑いで米国税関より輸入禁止措置を受けている。また、コロナ禍で外国人労働者受け入れが停止していることから、2021年の10月までの稼働率は70%程度にとどまっており、約1万人の労働者が不足しているという。
(エッジ、ベルナマ通信、1月20日)