給与及び賞与に関するQ&A

マレーシアの日系企業の皆様より最近弊社に頂いたご質問の中から、給与及び賞与に関するものと、弊社の見解をご紹介致します。

給与の減給について

これまでは物価上昇分も含めながら必ず昇給させておりましたが、人事評価によって減給としても問題はないか。

弊社見解

昇給なしは問題ありませんが、減給は出来れば避けて頂きたいです。
マレーシアでは、解雇は会社主導で行えますが、減給、降格は従業員の承諾が必要となります。
承諾を得ず減給をし、後に雇用契約違反で訴えられた場合、解雇しなければならない程の成績不良や雇用契約違反は比較的簡単に証明することが出来ますが、減給や降格などの場合は証明する事が難しい場合がほとんどとなっております。

給与賃金体系について

現在ローカルスタッフの定年に伴い後任候補のスタッフを探しているが、 その中で候補者の給与水準について弊社内で懸念が上がっている。
金額は当社内で決められるが、成果が出れば昇給し、パフォーマンスが良くなければ減給、といった契約をすることはマレーシア内で問題はないか。
今回はマネージャー候補の採用なので雇用法は適用されないが、過去の判例で違法と言われたケースがあるか。

弊社見解

成果型賃金体系は良いと思いますが、パーフォーマンスがよくなければ減給は、問題があります。
勿論、当該人が自分のパフォーマンスの悪さを自覚して減給を承諾するのであれば全く問題ありませんが、不当に減給されたと主張されれば不利となります。
減給しなければいけない程の勤務成績不良を会社が証明出来れば問題はありませんが、過去の判例をみてもかなり難しいと思います。
出来れば減給ではなく、昇給ゼロ、賞与ゼロをお薦めします。

賞与支給の制度変更について

今月が賞与時期となっているが、突然人事評価によって分配するとアナウンスしてよいものか。
人事評価制にする場合、少なくとも半期前等にアナウンスする必要があるか。
また、賞与の急な制度変更が法務的に問題がないか。
なお、賞与の総額はこれまでと同等とし、総額を減らすための措置ではなく、頑張った人にはそれに見合った評価をしたいという部分もある。

弊社見解

賞与の支給に関しては、会社が任意で行なっているものですので、その額は会社の裁量で決められます。
しかしながら、現在一律1ヶ月/年で支給されている場合、その額は従業員の既得権益になります。 従って、少なくとも半期前には、一律ではなく勤務評価による支給になる事を全従業員に説明し、出来れば全従業員から承諾を得る事をお勧め致します。
全従業員から承諾が取れない場合は、後日「会社の意思決定だ」と宣言して実施する事が可能です。従業員から承諾を取ろうとしたという事実が重要となります。

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