試用期間に関するQ&A

マレーシアの日系企業の皆様より弊社に頂いたご質問の中から、試用期間に関するものと、弊社の見解をご紹介致します。

試用期間中の病気休暇について

新入社員は最初の3ヶ月間の試用期間でも、医療休暇を取得することが出来るのか。

弊社見解

試用期間中の社員にも、正社員と同じように病気休暇を取る権利があります。
また、試用期間中の社員にも正社員と同様の権利があることは、過去の裁判の判例でも認められています。

試用期間の延長について

2カ月の試用期間中にMC(病気休暇)を4回も取った従業員の試用期間の延長は可能か。

弊社見解

試用期間を何故延長しなければならないかを証明出来る場合は可能です。
勤務評価表をつけ、試用期間中に見極める仕組みを作る事が大事となり、MC(病気休暇)の取り過ぎ=健康管理が出来ていないという事で勤務評価に反映させて下さい。

試用期間中の従業員の解雇及び成績不良について

試用期間中の従業員に問題があり、解雇したい。

当該人より自主退職するとメールにて連絡を受けたが、正式な退職届を出して来ない。また、就業時間内に他従業員と喧嘩を始める始末。
会社としては、このままだと正社員雇用は出来ず、どう対応したら良いか。

弊社見解

まず、当該人による正式な退職届けを受理しない限り、貴社は「当該人には自主退職をする意思がない」という前提で、成績不良を理由とした解雇を検討すべきだと考えます。

マレーシア1955年雇用法第12条では、雇用主・従業員が契約解除を完了させるには、書面により契約解除の予告を相手方に与える事が義務付けられています。
従って、書面による退職届 (契約解除の予告) を受理するまでは、自主退職の意思を示したか否かを問題に取り上げるべきではありません。
また過去の裁判の判例上、「自主退職の強要 (forced resignation)」が認められた場合、会社側が従業員を解雇したものと見なされます。

よって、いくら当該人から自主退職する旨を伝えられていたとしても、退職届の提出を勧告する事は避けて下さい。また、退職届が当該人から提出されたとしても、「自主退職の強要」が認めれる場合がある為、当該人とのコミュニケーションには注意が必要です。
※ 当該人との面談機会を設け、自主退職の真意を聞く事は「自主退職の強要」には当たらないと弊社では考えます。 再度、当該人との面談を通し、本件の真意確認はすべきです。もし当人が面談拒否するようであれば、「会社命令への不服従」の名目で警告書を発行し、不正行為と見なす事が可能です。

なお過去の裁判の判例上、「試用期間中の者も正社員と同等の権利を持つ」とされている為、正社員と同様の手続きで成績不良を証明した上で、解雇する必要があります。

【成績不良を証明をする為の手順】
① 成績不良に対し警告する。
② 十分な改善機会を与える。
③ 成績が改善されなかった事実を証明する。
※ ①に関し、解雇される可能性があることも警告する。口頭注意から始め、証拠を残す為に警告書を発行する事が一般的。

※ 試用期間中の従業員へは、勤務評価を1週間に1度のペースで行ってください。そうすれば試用期間中(3カ月程度)に結論が出せると考えます。

試用期間中の従業員の有給休暇付与について

試用期間が3ヶ月の場合、有給休暇は試用期間終了後から付与すれば良いか。それとも試用期間が始まったタイミングでの付与か。

弊社見解

マレーシア1955年雇用法では、連続12ヶ月の勤務が完了したタイミングで有給休暇の付与義務が発生する為、試用期間中等、勤務1年目の従業員へは有給休暇を付与する必要がありません。よって、完全に会社の任意で決定する事が可能です。
※ 但し、勤務開始から1年以内に従業員が退職する場合は按分し付与する必要があります

第60条E 年次休暇
1.被雇用者が、連続12カ月間の勤務を満了する前に、雇用契約が解除された場合には、その12カ月の間に被雇用者が勤務した月数に応じた割合の年次有給休暇が支給される。なお、年次休暇の日数計算の際、半日未満は切り捨て、半日以上1日未満は1日とみなされる。

60E. Annual leave
If he has not completed twelve months of continuous service with the same employer during the year in which his contract of service terminates, his entitlement to paid annual leave shall be in direct proportion to the number of completed months of service.

Provided that any fraction of a day of annual leave so calculated which is less than one-half of a day shall be disregarded, and where the fraction of a day is one-half or more it shall be deemed to be one day.